持ち家を任意売却する5つのデメリット

このページは、持ち家任意売却するデメリットについて解説したいと思います。インターネット上では、競売より任意売却の方がメリットがあるということが盛んに書かれています。

これは、任意売却を勧める不動産業者がアピールしているので、そんな情報が多いわけです。しかし、任意売却にもデメリットが当然あります。その点を今回はお伝えしていきます。

任意売却は高く売れない

いろんなWEBサイトを見ていると、任意売却は、競売より高く売れる。相場と同じ価格で売れると伝えています。

しかし、これは最近ではウソのことが多いです。競売が高騰していることを背景に、競売が高いことの方が多いです。

 

なぜなら、任意売却は競売にならないように期限が決められた売却方法だからです。早く売らなければいけないため、必然的に価格は相場より安くなります。

そもそも、不動産業者が仲介手数料を得るためには売れなければ意味がありません。競売に流れて行っては、それまでいろいろと動いていたのにもかかわらず、お金は一銭も受け取れないわけです。

 

だから、不動産業者はなんとしても競売までに売らなければいけないのです。そのような状況で、相場と同じ価格で売りに出しますか?

ビジネスとして不動産業者がやっているので、答えはNOです。もちろん、債権者の意向があるので任意売却業者のおもい通りにはなりません。

 

しかし、どの不動産業者も同じです。高く売ることよりも、安くても早く売れる方がいいってのが不動産屋の考え方です。

ただし、この任意売却が高く売れないというのは別に大きな問題ではありません。なぜなら、高く売れなくても最終的に自己破産があるからです。

 

そういう意味では、高く売れないというのは、必ずデメリットとはいえないところがあります。自己破産がどうしても嫌という人にとっては、デメリットになります。

プライバシー侵害の可能性

任意売却業者が任意売却のメリットにあげているプライバシーが守られるって部分は、そういうケースもあるし、そうじゃないケースもあります。

競売の場合は、インターネット上に掲載されるので周囲の人が見ていたら気づかれてしまいます。その点、プライバシー侵害されるのは同意です。

 

しかし、任意売却は必ずプライバシーが守られるかというとそんなことはありません。競売がスタートする半年前ぐらいには、「配当要求終期の公告」で裁判所に掲載されます。

そのため、不動産業者や格安で家を探している人には広く知られます。DMなども山のように送られてくるのが現実です。

 

なので、任意売却だからといってすべてがプライバシーが守られるはウソです。早い段階の任意売却であればプライバシーが守られます。

しかし、差押え登記が入った後については決してプライバシーが守られるわけではないことを知っておくことが大事です。

ブラックリストに掲載する

任意売却するということは、金融事故が起きるということです。ローン返済を支払いを停止して、代位弁済を待って任意売却がはじまります。

そのため、金融機関の信用情報が傷つきます。世の中的には、ブラックリストに載ると言えばわかりやすいでしょうか。

 

金融機関のブラックリストにのると、今後しばらくローンを組むことができません。また、クレジットカードを持つことができなくなります。

これは、任意売却の一番のデメリットです。元々、ローンの支払いがきついので、新たなローンは組めないですが、クレジットカードを持てないのはやや不便かもしれません。

 

現在は、スマホ決済や電子決済が普及しているのでその便利さが失われる可能性があります。これは、大きなデメリットですが・・・競売になっても同様のことが言えます。

このデメリットを検討できる人は、住宅ローンをなんとか払っているけど苦しい人です。すでに、支払えなくなって、任意売却か競売かって人には選択の余地はありません。

引越し代は債権者次第

一般的に、任意売却は引越し代をもらうことが可能です。しかし、債権者次第で引越し代を不許可にするケースがあります。

もちろん、そういった時のために任意売却業者は、買い主に打診するわけですが・・・それも買い主が納得してくれないと難しいものです。

 

通常、任意売却でも競売でも引越し代はでます。競売も強制執行するよりも、引越し代を支払って出ていってもらう方が金額が少ないので、普通は引越し代をだします。

引越し代を用意していないのは、一般の人が競売物件を買った時だけだと思います。業者は、必ず用意しています。

 

そのことを考えると、任意売却の引越し代がメリットかというとそうでもありません。近年は、任意売却の引越し代に債権者は難色を示すことが多いです。

デメリットにあげた理由は、WEB上であまりにも引越し代がもらえるようなことを書いている業者が多いからです。

 

それは、債権者の同意や買い主の同意があってのことだということを認識しておいた方が良いと思いデメリットにあげました。

悪質な不動産業者にあたる

競売であれば、不動産業者を探す必要はありません。債務者は、何もすることなくただ競売の結果を待つだけになります。

しかし、任意売却の場合は不動産業者を自分で探す必要があります。そこで、変な不動産業者にあたってしまうと最悪です。

 

任意売却の手続きはうまくいかないし、質問に対する回答もあいまい。物件だけ安く買いたたかれ、その後のことまで提案がないことになります。

不動産業者は、知らなくても知った風なことを言います。どこに相談に行っても、それなりの対応はされます。

 

しかし、専門家とそうじゃないのでは、任意売却をした後に大きな影響がでます。自己破産に上手に道案内できるかどうか。

もしくは、自己破産をしなくてもよい解決策を用意しているかどうかなどが重要なポイントになります。もし、フリーローンなどを提案したらその場で回れ右です。

 

最近は、早く不動産を売りたい業者がフリーローンを利用して、不動産の抵当権を外してすぐに売却する。結果的に借金だけ残る。

自己破産もできなくなるというケースが出てきています。もし、どうしても不動産業者に騙されないか不安であれば、債権者(金融機関)に聞いてみるとよいでしょう。

まとめ

今回は、任意売却のデメリットについて5つ解説しました。WEB上で任意売却のメリットとして言われていることでも、実は違っていることもあります。

デメリットとして、最も大きいのはブラックリストに乗ることです。そこさえ問題なければ、任意売却のデメリットはそれほど多くありません。

 

新しいくリスタートするために、デメリットを知ったうえで持ち家の任意売却をご利用してください。

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