今回は、任意売却でアンダーローンの事例をお伝えしていきます。任意売却はオーバーローンがほとんどです。
しかし、長く任意売却をやっているとアンダーローンにぶち当たることがあります。アンダーローンのケースでは、かかわる人のすべてが喜べる仕組みです。
そもそもオーバーローンやアンダーローンって何?ってとこから、具体的事例を動画に撮っていますので最後までご覧ください。
アンダーローンとオーバーローン
まずは、アンダーローンとオーバーローンの意味から説明からしていきます。アンダーローンというのは、不動産を売却したら住宅ローンを全額返済できる状態のことを言います。
オーバーローンは、アンダーローンの逆で家を売却しても住宅ローンが残る状態のことを指します。
住宅ローン>家の売却価格
不動産の売買では通常、住宅ローンの残債が残るので、抵当権者(債権者)が家の売却を認めません。これが基本です。原則は、住宅ローンが残る状態で売却を認めません。
これは、金融機関の気持ちを考えると理解しやすいと思います。担保としている住宅を、ローンが残ることがわかっているのに売るのを認める人はいないですよね。
住宅ローンは残るけど、売却後に担保がない状態になるからです。だから、売却価格の方が残債より多くないと売却を認めないわけです。
通常、担保がなくなるので認めないオーバーローンの売却の例外になるのが、任意売却です。オーバーローンで、抵当権者(債権者)の同意を得て売却できるわけです。
ローンの残債の方が多いにもかかわらず認められる取引は、競売と任意売却しかありません。今回は、オーバーローンではなくアンダーローンの話なのでここまでにしておきます。
アンダーローンの事例
オーバーローンとアンダーローンの意味がわかったところで、こちらの動画を見ていただければイメージできるのかなと思います。
今回の案件では、動画でもお伝えしましたがおそらくアンダーローンになる案件です。残債が1000万円を割っている状況で、物件価格はそれを超えています。
動画内でも話しているように、債権者もお金が全額回収でき債務者も借金がなくお釣りがもらえる。私も安く物件が買える。
不動産業者も仲介手数料がもらえるということから、すべての人が納得いく取引になるのかなと思います。
通常の任意売却は冒頭でもお伝えしたとおり、残債の方が多い取引になります。しかし、アンダーローンになっている人も今回のようにいらっしゃいます。
今回の例でいくと、早めにちゃんとした任意売却業者に行けば、借り換えを勧められたと思います。動画でもお伝えしたように年利4%の住宅ローンは今はありえないです。
なので、借り換えしてローンを組みなおせば、支払いがずっと楽になることができたと予想できます。アンダーローンになるケースはこういうのが意外と多いです。
近年のマンションのように、値上がりしてアンダーローンになるケースもあります。長年住宅ローンを払い続けている家がアンダーローンになっているケース。
このケースは、支払いをストップする前に相談に行けばなんとかなるケースは多いです。特に、金利が3%より高い場合は、早めに借り換えをするのをおススメいたします。
代位弁済になってからでは、借り換えをすることができないので、任意売却における初動というのはとっても重要です。
後ろ向きのことだから、なるようになると思ってしまうんでしょうけど・・・一歩踏み出せば、家を失わないケースは多いと思います。
追記
この事例は、実際に任意売却で売り出されることになりました。このケースでは、1900万円~1700万円が売れる価格です。
私に、話が来ているのが1600万円という価格だったので、通常の買い主であれば安い価格であることは間違いないのですが、転売するにはちょっと高すぎます。
アンダーローンだとばかり思っていたのですが、債務者はカードローン等の他の借金が多く住宅ローンとあわせて1800万円ほどの借金がありました。
私が途中で失敗したので、安く買うことはできませんでしたが紹介料をもらうことで今回の案件は、落ち着きました。
アンダーローンまとめ
任意売却でオーバーローンとアンダーローンを比較すると、オーバーローンの方が圧倒的に多いです。20年以上支払って、払えなくなる人は珍しいからです。
我々、投資家としてはアンダーローンはすべての人のためになることを理解しておくことが大事です。アンダーローンの場合は、任意売却はまとまりやすいです。
債権者は全額回収できれば価格に注文をつけないからです。そうなると、投資家としてもかなり美味しい取引が可能になります。
動画の中でも解説しましたが、リースバックの買取契約などもできますしいろんな契約が可能になってきます。
いずれにしても、債務者が不幸にならないよう選択できるように可能な限りサポートできればいいかなって思います。
安く物件を買うので、キレイごとのように見えますが取引するすべての人が笑顔になれるような取引を心がけることが大事になると思います。
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