今回は、任意売却する物件の買い手がつかない7つの理由とその解決策5つを記事にしています。
また、最初に任意売却で家の買い手がつかなかった場合にどうなっていくのかということについても、具体的にお伝えしていきますので最後までご覧ください。
買い手がつかないとどうなる?
まず、任意売却で家やマイホームの買い手がつかない時に、その不動産はどうなるの?ということを最初にお伝えしていきます。
なぜ最初にもってくるかというと、それが任意売却で買い手がつかない理由と密接につながっているからです。
結論を言うと、買い手がつかないと競売に流れていきます。最終的には、買い手がつかなければ競売に流れていきます。その競売に行くまでの期間は債権者によって異なります。
任意売却になるタイミングにもよりますが、多くの債権者は任意売却で売却活動をしているのであれば、競売に進むのを待ってくれます。
とはいえ、ずっと待ってくれるわけではないので、競売に進んでいくまでになんとか任意売却で売らなければならないというのが任意売却の位置づけです。
なので、この記事を読んで任意売却のうちに売れるように対策をとっていきましょう。
任意売却で買い手がつかない理由
任意売却で買い手がつかなければ競売に流れることをお伝えしてきました。ここからは、任意売却で買い手がつかない理由を具体的に7つお伝えしていきます。
任意売却は、競売に行かないためにスピードが求められますので、これらのことをあらかじめチェックしておきましょう。
①相場通りの価格で売っている
任意売却で買い手がつかない理由の1つ目は、相場通りの価格で売っていることです。大事なポイントは、「相場通りの価格」というところです。
他のWEBサイトでは、相場よりも高いから売れないということを任意売却の買い手がつかない理由に挙げています。しかし、これは違っています。
なぜなら、任意売却のまともな業者は相場より高く売り出すことはないからです。競売にならないようにスピード感をもって売らなければならない。
それを意識しているまともな業者であれば、相場以下の価格で売ろうとしているのは間違いありません。なぜなら、競売に流れると不動産業者にお金は一銭も入らないからです。
そのため、まともな業者は相場以下の価格で売ろうとしています。もっというと、相場通りに売ってるようではダメです。
なぜなら、不動産はそんなに簡単に売れるものではないからです。数千万円するようなものが、そんなに簡単にポンポン売れるわけがありません。
相場通りに売りにだしていれば、不動産は半年、1年かかるのが当たり前の世界です。そこをまずは理解しておかなければなりません。
しかし、1年も経つと競売に流れていってしまいます。相場よりも安い値段がついて、初めて買いたいと思う人が多くなるわけです。ここのところを忘れてはいけません。
なので、買い手がつかない理由の1つ目は相場通りの価格で売りに出しているという点です。ちなみに、相場より安く売ったら残債が残るとの疑問があると思います。
そういった疑問をお持ちであれば、コチラの記事をご覧ください。
②金融機関とやり取りがうまくいってない
これは、売り主というよりは不動産業者の問題になります。任意売却の価格の決定権は、債権者(金融機関)にあります。
つまり、いくら不動産業者が相場よりも安く売りたいと思っていても、債権者がそれよりも高い価格で売り出し価格を決めたら、その価格で売りに出されます。
経験のある不動産業者であれば、基本的にはそんなことにはなりません。なぜなら、債権者との人間関係もできて一定の信頼があるためです。
とはいえ、最終的に金額を決めるのが債権者である以上、そこと上手にやり取りしていかなければなりません。
実は、それができる不動産業者があまり多くないというのが実態です。任意売却という分野は不動産業者の力量が非常に問われる世界です。
③不動産業者の選定をミスしてる
①、②に通じるものはなにか。それは、不動産業者の選定の問題になります。①や②については、任意売却の経験を積んでいる不動産業者は当たり前にできることです。
具体的に、年に何件以上の任意売却をやっているのか。そのキャリアを質問してみましょう。また、任意売却には民法の債権の知識が必要になります。
この辺りをしっかりと勉強できていない業者が多いです。ひどい業者になると、任意売却がよくわからないため、相場を無視して住宅ローンの残債よりも高い金額で売りに出すなんて業者もいます。
それで売れれば、何も問題ありませんが・・・任意売却の多くのケースでは借金>売れる価格です。専門用語でいうとオーバーローンです。
不動産は売れるのに時間がかかるものですから、相場を無視してローン残債に合わせた価格で売りに出しても売れません。
そんなことをしていると、時間はどんどん経って結果的にに競売に流れていくことになってしまいます。
最近は、フリーローンで抵当権を抹消させて、任意売却ではなく通常の売買するという不動産業者がでてきています。
こういった場合は、フリーローンが最終的に残ってしまうので、売り主のためになりません。しっかりとした任意売却業者にお願いしましょう。
④物件のアピールができていない
任意売却の場合は、そのすべてが中古住宅です。中古住宅であるがゆえに、必ず特徴あります。しかし、その特徴をうまくアピールできていないケースが多くあります。
例えば、買いたい人が高齢者で自動車を乗らないのであれば、駐車場が2台広々と置けますって言っても意味がないアピールになります。
また、高齢者にとって小学校が近いというのはなんらメリットになりません。むしろ、音を気にする人もいるぐらいだと思います。
逆に、子育て世代にとっては車2台おけるのは魅力的なアピールになるし、学校が近いというのもメリットになることが多いです。
なので、その場所や建物で誰にアピールすれば売れるのか。買ってくれる人はどんな人なのかを明確にしたうえで、アピールしていないと不動産は決して安くないので売れにくいです。
逆に言うと、この誰に売るのかというのが明確なだけで売れるケースもありますので、どんな人に売れそうかを考えることが重要です。
⑤物件の状態が悪い
任意売却は、一定の割合でゴミ屋敷になっています。そのため、物件の状態があまりよくないというケースが見受けられます。
プロの不動産業者がみれば、ここをリフォームすれば別に問題ないよねっていうのはわかるのですが、一般のエンドユーザーは最初に見た第一印象で判断します。
そのため、ゴミ屋敷であったり庭の草が生えっぱなしであるとか・・・最初の第一印象を変えるだけで大きく売れる物件に変化することがあります。
お金に困っている状態ですが、目に見えるところの第一印象をできるだけ良くするように努めましょう。
⑥内覧ができない
先ほどの物件の状態が悪いに通じるところではありますが、ゴミ屋敷や管理が行き届いてないので、内覧を断固断るという人が一定数います。
現在、生活しているのはわかりますが、買いたい人は中を見ないとイメージがつきません。高額な買い物ですから、内覧ができるように努めましょう。
内覧の際には、先ほどもお伝えしましたが、できるだけ家の第一印象をよくしましょう。掃除をしておくとか、庭の手入れをするとか。
自分だったら、見たら買いたくなるかなって思うような状態に出来たら最高です。そこまでは、無理だとしても、最低限のチェックはしておきましょう。
⑦そもそも需要がないエリア
ここまで、任意売却で買い手がつかない理由を挙げてきました。そして、どうにもならない問題としてあるのが需要がないエリアです。
人口が過疎化して、買い手がいないような地域も実際にあります。仮に競売になっても、売れないエリアというのが存在します。
そういったエリアであるケースも多くはありませんが、可能性としてあります。日本は、現在人口が減少しています。
そのため、今後は買いたい人がいないということも増えてくることが予想されます。近年、空き家問題が取り上げられているように、どうしても売れないというものも存在するのです。
5つの解決策
ここまで、任意売却で買い手がつかない理由を7つ挙げてきました。7つ目の需要がないというケースを除けば、解決策は存在します。ここからは、5つの解決策をお伝えしていこうと思います。
①売れない理由を特定する
任意売却で買い手がつかないのであれば、何が原因かわからなければ対策の方法がありません。なので、最初にすることは売れない理由を特定することです。
ポイントとしては、問い合わせや内覧の申し込みがあるかどうかです。内覧の申し込みがあって、購入されないのであれば清掃や管理を徹底する必要があります。
逆に、問い合わせがまったくないのであれば、売りに出されている写真などに問題があるかもしれません。写真などWEBサイトで自分の物件がどのように見えているか見え方をチェックしましょう。
また、写真やアピールポイントもしっかりしできているのであれば、価格の問題かもしれません。そういう形で、売れない理由を特定していきましょう。
②価格を下げる交渉する
不動産業者に問い合わせがまったくないというケースでは、価格を下げる交渉を債権者とする必要があります。これは、不動産業者にお願いします。
しかし、実はこれかなり難しいです。債権者は、最初に価格が決まれば3ヶ月1回、6ヶ月1回の頻度でしか価格を下げてくれないところが多いです。
そのため、最初の売り出し価格がとても重要になります。とはいえ、まったく問い合わせがないという状態であれば、値下げが必要です。値下げ交渉を不動産業者にお願いしましょう。
③不動産業者を変更する
任意売却は、競売が控えているためにスピード感が大事になってきます。あまり頼りにならないと感じているのであれば、不動産業者を変更しましょう。
任意売却の場合は、債権者の意向もあって専属専任媒介契約か専任媒介契約をしていると思われます。この不動産業者との契約は、3ヶ月ごとに更新されます。
そのため、更新のタイミングで契約を解除して、他の任意売却専門業者にお願いするようにしましょう。
何度もお伝えしていますが、任意売却は不動産業者選びがかなり重要です。なので、大丈夫かな?と思うような相手であれば、他に相談してみると良いでしょう。
④買取業者を利用する
4つ目の方法としては、買いたいという人に売るのではなく買取業者を利用するという方法です。ただ、買取業者は購入金額が相場より安くなります。
買取業者は、不動産を購入したあとに利益をのっけて転売する業者なので、買取価格は安くなります。そのため、債権者は嫌がる傾向にあります。
しかし、金額さえ折り合いがつけばすぐに購入してくれる存在でもあります。競売にもうすぐ移行するというのであれば、買取業者も決して悪くありません。
任意売却をやっている不動産業者が買い取ってくれるパターンもあります。そういったことも考慮しながら、価格を下げる交渉をしていきましょう。
いずれにしても、最初の売り出し価格から大幅に価格を下げることができないので、最初に取引をスタートする不動産業者が重要になってきます。
➄清掃管理をする
内覧の申し込みがあるけど、なかなか売れないというケースであれば、第一印象を良くするために清掃や家の管理を徹底していきましょう。
ゴミ屋敷であったところから、ゴミがなくなっただけで大きく印象は異なりますので、整理整頓、清掃を徹底して行いましょう。
まとめ
ここまで、なぜ任意売却で買い手がつかないのか7つとその解決策5つをお伝えしてきました。わかりやすいようにまとめておきます。
買い手がつかないと競売に流れていきますので、しっかりと対策しておきましょう。解決策はコチラになります。
①売れない理由を特定する
②価格を下げる交渉する
③不動産業者を変更する
④買取業者を利用する
⑤清掃管理をする
すべてに共通する大事なポイントの一つとして、業者選びがあります。任意売却は、業者の実力次第で大きく変わる分野であることを意識しておきましょう。
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①相場通りの価格で売っている
②金融機関とやり取りがうまくいってない
③不動産業者の選定をミスしてる
④物件のアピールができていない
⑤物件の状態が悪い
⑥内覧ができない
⑦そもそも需要がないエリア