競売情報の公告後にも任意売却はできるの?

今回は、競売情報の公告後にも任意売却で物件を購入することは可能なのかという話をしていきます。任意売却はいつまで可能なのか?

競売が始まってからも任意売却で手続きをすすめていき物件を買っていきたいというあなたはご覧ください。

競売の公告後も任意売却は可能

結論から言うと任意売却は競売情報の公告後にも可能です。任意売却は、競売の入札が終わり開札の前日まで可能です。

なので、競売が行われていても任意売却で物件を買うことは可能です。よく競売の落札結果を見ていると取り下げになっているケースがあると思います。

 

競売の取り下げの多くは、任意売却をずっとしていてようやく決済まで終了した。だから、債権者が競売の取下げをするという形になります。

なので、競売の公告より以前にに任意売却でかかわっている案件は、最後まで諦めずにすすめていきましょう。

競売の公告後にスタートできる?

ここまでお伝えしたのは、競売情報の公告前に任意売却をすすめていた場合のケースです。では、競売情報がBITに公告されてから新規に任意売却をすることは可能でしょうか?

理論的には可能ですが、かなり厳しいと言えるでしょう。競売情報が公告されてから、落札日まで1ヶ月程度です。

 

その間に売主の同意を得て、債権者の同意も得なければなりません。しかも、競売の公告まで進んだ段階で、新たに任意売却の同意を債権者がするかというと難しいと言わざるを得ません。

それまでに、任意売却の手続きを進めてきた任売業者が客付けをしてきたのと、新たに任意売却をスタートさせるのは債権者からすると全く異なります。

 

そこまで進んでいるのであれば、競売でいいのじゃないか。公平性も担保されるし無理に任意売却する必要もないという考えになるでしょう。

また、債権者は売り出し価格を決定するわけですから、その価格を決めるのに多少の時間がかかります。そのため、厳しいわけです。

 

私は、駆け出しのころ競売情報の公告があり、その中で良いもの。欲しい物件を選択して、任意売却に動けばよいと思っていました。

競売の落札は、難しいものですが競売の公告があれば、好きな物件を選び放題ではないかと考えていました。

 

しかし、競売情報の公告まで進んでいると、債権者の同意がなかなかとれない。また、契約だけでなく決済まで30日以内にするというのもハードルが高いです。

なので、現実的には遅くても配当要求終期の公告ぐらいまでには任意売却で債権者の同意を得ていないと厳しいです。

競売までの段階

任意売却から競売までの段階は、大きくわけて3つあります。いつもお伝えする下記の図をみてください。

代位弁済通知までが第一段階。執行官による現況調査までが第二段階。入札期間・開札日の通知からが第三段階。大きく分けてこの3つにわかれます。

 

第一段階までは、まだ競売まで手続きが進んでいない状況。この時期がいつも言うように一番指値が通りやすい時期です。

債権者も任意売却を受けてくれる時期になります。債権者によっては、任意売却を推奨している時期になります。

 

第二段階になるのともう競売の申し立てが行われ、競売に向けて着々と準備が進んでいく段階になります。この時期は、債権者は任意売却と競売を並行して行っていく時期です。

まだ、新規の任意売却もなんとか受けてくれる時期ですが、債権者によっては新規で任意売却を受けるのを嫌がりはじめる時期になります。

 

これまでの任意売却から徐々に競売に向けてシフトしていく時期になります。そのため、ここまでの間に任意売却(債務者の同意を得て)スタートしていないと厳しいです。

 

そして、第三段階になると差押えられた物件が公になっていくという流れになっています。この段階では、先ほどお伝えしたように債権者は競売にすることを決めている時期になります。

この3つの段階のどの段階でも任意売却は可能ですが、それは少なくても第二段階までに任意売却の同意を債権者がして価格が決まっている状態じゃないと厳しいです。

 

ちなみに、第一段階のところで任意売却をすることになっていれば、競売に流れずに任意売却の期間を6ヶ月程度伸ばしてくれる債権者が多いです。

その場合は、競売に進まず不動産を売ることができるのでその間に売れることが多いです。第二段階に入ると競売の申し立て費用も100万円単位で必要になってきます。

 

だからこそ、任意売却の同意を差押え登記や競売の申し立てよりも前に行うとうまくまとまりやすいのです。

まとめ

競売情報の公告があった後も任意売却は可能ですが、それは第一段階や第二段階から任意売却を継続しているケースです。

残りわずかな期間しかない競売情報の公告後に、新規で任意売却は難しいです。そして、任意売却は早ければ早いほどうまくまとまりやすいです。

 

第一段階で、任意売却の情報をいかにとるのか。これが最も任意売却物件の購入できるためのカギになります。

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