今回は、競売物件の特別売却を狙って買う方法をお伝えしていきます。競売物件の中で、特別売却はどんなものなのか。
特別売却を利用して、利益をあげてる不動産業者がどんなことをしているのか詳しく解説していきます。戸建て物件を競売で購入しようと考えているあなたはご覧ください。
特別売却とは?
そもそも、特別売却がなんなのかわかならいという方もいらっしゃると思いますので、そこから説明していきます。
競売には、入札期間がもうけられています。これを「期間入札」といいます。競売の公告があれば公開される3点セットのトップページにあります。下記の赤枠で囲んでいるのが、期間入札の期間になります。
このケースでは、令和4年6月23日~令和4年6月30日が期間入札になります。まずは、この期間の間に入札が実施されます。
そのうえで、7月7日に開札されます。この時に、1件も入札がなかった場合に特別売却がスタートします。
そのため、青枠で囲んだ特別売却が開札日の翌日である7月8日からです。「期間入札」の場合は、期間内に入札して一番高い金額の人が落札者になります。
しかし、特別売却については早い者順になります。特別売却の期間で、最も早く入札を入れた人が買受人として決定します。
特別売却は、早い者順になるので買受可能額(最安値)で購入できることになります。赤枠で囲っている金額です。
ちなみに、この買受可能額は上にある売却基準爆の8割の金額になっています。
特別売却のメリット・デメリット
競売の特別売却については、メリットとデメリットが当然あります。メリットをあげるとすれば、早い者順であること、そして価格が安いことがあげられます。
そのため、期間入札とは異なり、買いたいと思ったら買えるケースが多いのが特徴です。
特別売却の場合は、メリットがある一方で、デメリットをよく考えておかなければいけません。特別売却のデメリットは、訳アリの可能性が高いということです。
・権利関係が複雑
・持ち分売り
・人気のないエリア
現在の競売は、昔と異なり暴力団が出入りするような市場になっていません。そのため、人気のあるエリアであれば、必ずといっていいほど入札が入ります。
転売できるようであれば、不動産業者が買います。また、ここ最近では不動産業者ではなくリフォーム業者が赤字で入札して、リフォームで利益を取るという方法で入札をしています。
そのため、競売は高騰しているわけです。その結果として、その地域の不動産業者やリフォーム業者がどうにもならないというものだけが特別売却に流れます。
最安値で買えるから良いというメリットはある一方で、そういったリスクがあるということを十分に意識しておきましょう。
不動産は、金額が大きいだけに失敗したときに困るのでメリット以上にデメリットを意識しておきましょう。
特別売却を狙うビジネスモデル
ここまで、特別売却とはどういった競売方式なのか。そして、メリット・デメリットを見てきました。それらを踏まえて、特別売却の物件を狙う方法を解説します。
特別売却はリスクがありますが、それをわざに狙っている不動産業者が存在します。地方の戸建ての特別売却を狙い、そのままリースバック契約をする方法をとっています。
誰も買わないような物件でも、戸建ての場合はそのまま住み続けたいという居住者ニーズが多くあります。
そのため、競売の特別売却で割安で物件を買って、現在住んでいる人に家を貸して家賃収入を得て利益をだすという方法です。
また、家賃収入だけではなく楽待などで、戸建ての入居者がついている賃貸物件として売りにだしているケースも多いです。
例えば、特別売却で戸建て300万円で購入しました。家賃6万円です。利回り24%。その物件を600万円で売りに出します。
楽待で購入する人も入居者がいてオーナーチェンジで、12%の利回りです。そのため、買ってくれる人というのが一定数います。
そうなると、諸経費を無視して考えると転売で300万円の利益がでるわけです。そのまま、家賃収入をもらい続けてもいいし、転売で利益をだしてもいい。そういう狙い方をしています。
注意点としては、もし入居者がいなくなった時に売れない可能性が高いという点です。特別売却になるということは、今住んでいる人がでていくと再販が難しいことの証拠です。
なので、特別売却の物件を買って転売あるいは家賃収入を得ていくという方法は、それなりにリスクを抱えていることを意識してください。
特別売却を狙うなら
特別売却を狙っていくのであれば、981.jpというサイトを利用しましょう。全国の入札可能な競売物件一覧のページで、特別売却のところにチェックを入れましょう。
こうすることで、全国どこに住んでいても特別売却の物件を探していくことが可能になります。特別売却の物件を狙うのであれば、全国エリアで狙うべきです。
全国エリアの物件を狙うのであれば、ある程度安いことがわかっている特別売却で検索をかけるメリットはあります。
しかし、自分の活動エリアで特別売却の物件を狙うメリットはありません。特別売却になる前の期間入札の時に入札してしまいましょう。
期間入札の際に、買受可能額(最安値)で入札しておけばいいのです。物件をしっかりと調査して、買って利益がとれると思うのなら特別売却にならない状態で最安値で入札するのです。
そうすることで、特別売却に移行することなく最安値で購入できます。わざわざ特別売却になってから買うメリットはありません。
期間入札の時に、しっかり検討して入札するかしないか決めておきましょう。そのうえで、最安値でも入札しないと判断したなら、特別売却にも参加しない。それが時間的なロスを少なくします。
・早い者順で買える
・最安値で買える