任意売却は破産前と後どっちが良いの?

今回は、任意売却をするのであれば破産前破産後のどちらが良いか。任意売却をする債務者にとって、メリット・デメリットをお伝えしていきます。

以前の記事「任意売却後の借金はどうすればいい?」で、任意売却後の王道は自己破産であることを伝えました。

 

任意売却と自己破産は、セットで考えるべきものです。ローンがオーバーローンになっていて、支払えないのであれば検討すべきものです。

任意売却は破産前?破産後?

任意売却は、破産前であっても破産後であってもすることは可能です。だから、どちらの方がいいか迷う人も多いと思います。

弁護士に相談に行くと、だいたい先に破産をしてしまいます。それは、不動産の処理は後からでもすることが可能だからです。

 

逆に、不動産業者に先に相談に行くと任意売却後に破産になることが多いです。債務者にとって良いのは任意売却を先にして、破産を後にするパターンだからです。

その理由は、任意売却前に破産をすると余分な費用と時間がかかるためです。

 

不動産を保有している状態の任意売却(任意売却前の破産)は、裁判所が選任した破産管財人が原則つきます。

破産管財人というのは、裁判所から任命され、破産者の財産を処分する権限を有する人です。破産管財人がついた場合は、破産者に処分する権限はなく、管財人が財産の分配を行います。

 

そのため、余分に破産管財人に対する費用が必要なわけです。任意売却を先にして、破産をする場合は破産管財人がつかない(同時廃止と言います。)ので、費用も少なくてすむわけです。

具体的にどれくらいの費用が違うのか、実際の数字を見てみましょう。

管財人有の破産

●最低205,000円

これに、+不動産売却手数料3~10%必要になります。

同時廃止の破産

●20,000円程度

このように、破産管財人がつく破産と同時廃止の破産を比べてみると、大きくかかる費用が異なります。住宅を持っていると、最低費用が20万円以上~になります。

しかも、任意売却をすると破産管財人が不動産業者以上の高い手数料をとることになります。そのため、費用面からみると任意売却を先にする方が良いです。

 

また、費用面だけでなく時間的にも同時廃止のケースは早くすみます。破産開始決定と同時に手続きが終了しますので、3ヶ月後にはすべてが終了します。

しかし、破産管財人がついている案件では競売まで進むことが多くあるので、半年以上の時間を要することもザラです。

 

なので、金銭的にも時間的にも任意売却を先にして、破産を後にする方が債務者にとって有利にすすむことがわかります。

破産を先がいいケース

ここまで、任意売却を先にして破産を後にした方が良い理由をお伝えしてきました。それは、費用や時間の両面からそうです。

しかし、全部のケースでそうではありません。例外もあります。それは、取り立てがとても厳しく、日常生活に支障をきたしているという状態であれば、破産が先の方が良いこともあります。

 

以前、携わったケースで不動産業者に相談に来ていた債務者が任意売却をして、自己破産という流れで進めていくように決まっていました。

しかし、その債務者が数週間後に夜逃げしてしまったのです。多重債務者であったため、取り立てに困っていたのだと思われます。

 

結果的に、その人の物件は競売に流れていきました。夜逃げしたままなので、連絡は取れていませんが、取り立てにすごく困っている状態であれば、先に破産という手もありです。

借金が住宅ローンだけなどの場合であれば、特に気にすることもないようなことですが・・・多重債務を抱えている時の任意売却は、こういったことも考えておくべきです。

 

なので、基本的には任意売却⇒破産(同時廃止)が基本の考え方になります。しかし、ケースによっては、緊急度を考えていくことが重要になります。

まとめ

ここまで、任意売却⇒破産(同時廃止)の流れが基本とお伝えしてきました。また、多重債務があるケースで生活に支障をきたしてるなら自己破産(管財事件)⇒任意売却も選択肢になります。

もし、あなたが住宅ローンだけの借金で任意売却を考えているのであれば、任意売却業者に相談に行くと良いです。

 

普通の不動産業者ではなく、任意売却を専門にしているところがおススメです。債務が複数あるのであれば、任意売却業者もしくは弁護士事務所に相談に行くと良いでしょう。

 

最近、自己破産(管財事件)⇒任意売却の流れでは、破産管財人の先生が任意売却を入札にすることが増えてきています。

公平のためにそのようにしていることが増えているわけです。そのため、任意売却物件を買いたいというのであれば、任意売却⇒自己破産の案件を狙っていく必要があるでしょう。

 

そのルートを自分でどうやって作っていくのか。ここが、継続的に物件を買っていくことができるかどうかのポイントになります。

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