任意売却物件が割安になる3つの理由

今回は、なぜ任意売却物件は割安になるのか。その理由について具体的に3つの視点から解説していきます。

任意売却物件の購入を考えている人や任意売却で物件を売りにだそうとしている人はご覧いただくと参考になると思います。

任意売却物件が割安な理由

任意売却物件は、通常の不動産相場よりも割安で買うことが可能です。ここからは、その理由を具体的で誰にでもわかるように解説したいと思います。

通常より売る時間がない

任意売却物件は、売るための時間が通常の不動産よりありません。それは、競売が控えているからです。不動産が高く売れるかどうか。

これは、売れるまでの期間によって大きくかわってきます。高値で売り出していても、時間があれば売れるまで待っていれば売れることも多いです。

 

しかし、任意売却物件というのは競売までに売らなければいけない。競売を防ぐために、任意売却をしているので競売になっては意味がない。

任意売却物件が相場より割安になる大きな理由は、これであると言ってもいいと思います。競売までに売らないといけないという期限です。

 

ただ、このWEBサイトを読んでいただいているあなたであれば思うはずです。任意売却の売り出し価格は、債権者の同意が必要であると。そうです。

任意売却の売り出し価格は、債権者の同意が必要です。だから、不動産業者は自由に決められません。それは間違いないです。

任売業者が割安に査定

債権者の同意が必要なので、いくら期限が迫っていても任意売却物件は安くならないのではないか?こんな疑問がここまで読んであると思います。

これは半分正解で、半分間違っています。以前の記事「任意売却で売り出し価格が決まる3つのパターン」でも書きましたが、任売業者が査定してそのままの金額で価格が決まることも多いからです。

 

しかも、不動産業者が出した査定金額より低い価格には債権者はしないです。そうすると、不動産業者は確実に売れる価格で値付けします。

なぜなら、先ほども言ったように早く売らないと競売になってしまうので、任意売却にした意味がなくなってしまうからです。

 

また、競売まで行ってしまうと不動産業者は仲介手数料を得ることができません。これまで、いろいろ動いているのに一銭もお金が入ってきません。

そうならないために、確実に売れる金額(3ヶ月以内には売れるであろう金額)を査定書にするわけです。

 

ちなみに、物件が割安になったとしても、ほとんどの債務者は大きな痛手を負いません。それは、任意売却後の残債は自己破産で消すからです。

なので、割安な価格で売りに出たとしても痛手を負うのは、債権者(金融機関)だけなわけです。

 

債権者についても、最終的な価格決定権があるわけですから割安で売られたというのも筋違いな話です。なので、実質誰にも損が生まれない取引であることが言えるでしょう。

ちなみに、任意売却物件だから必ず安いわけではありません。売り出し価格の最終決定は債権者が行います。

 

なので、任意売却物件の価格が割安になるかどうかというのは、①不動産業者の査定書、②債権者の同意の2つの段階があるということです。

いつも言いますように、キャリアのある任意売却業者にお願いしないと、任意売却用の割安の査定書を金融機関に提出しません。

 

通常の価格の査定書は、高く売れるから良いような書き方を不動産業者は広告などでしています。しかし、結果的に、半年たっても売れることはなく競売に流れていくとどうでしょうか。

これでは、債務者にとっても不動産業者にとってもお互いに嫌なおもいをすることになるだけなのです。

紹介されなくなる

任意売却物件が相場より安くなる3つ目の理由は、紹介されなくなるということです。どういうことか解説します。

任意売却をやっている業者は、いろんなところから紹介をされて仕事が入ってきます。債務整理をやっている弁護士だったり、司法書士であったりです。

 

そして、一番重要な相手は保証会社です。では、紹介する側の方から考えてみましょうか。弁護士が〇〇不動産に任意売却をお願いした。

いつまで経ってもうれない。結果的に競売に移行した。こんな状況で2回目の仕事を紹介しますか?残念ながら紹介しませんよね。

 

これは、保証会社でも同じことがいえます。情報を教えている不動産会社が任意売却をうまくできない。競売に流れてばっかり。

今後、情報を教えますか?ってことなんです。そうなると、〇〇不動産は任意売却を他から紹介されなくなってしまいますよね。

 

でも、不動産の査定価格は安くても、前回滞りなく売れたってなるとどうでしょうか。前回もスムーズに不動産売ってくれたしって、再び依頼するわけです。

これは、弁護士でも司法書士でも、保証会社でも同じことです。競売に流れてしまうようでは、安心してお願いできないですよね。

 

結果的に、価格は安くしても早く売れる査定(安い査定)をするようになるわけです。なので、任意売却物件が相場よりも安くなるのは偶然ではなく必然なわけです。

まとめ

ここまで、なぜ任意売却物件は相場より安くなるのか。その理由を解説してきました。まとめておきましょう。

相場より安い理由

●売却期間が短い
●任売業者が割安に査定
●売れないと紹介されない

今回はこれらを理由に任意売却物件は割安であることを伝えました。もちろん、記事中にもお伝えしましたが全部が全部安くなるわけではありません。

金額の決定権は債権者にあります。そのため、不動産業者がいくら安い査定書をだしても売り出し価格を上げられることがあるからです。

 

とはいえ「売却期間が短い」けど、「売れないと今後紹介されない(仲介手数料が入らない)」から、「割安に査定して」早く売ると考えれば任意売却物件が安くなるのは必然と言えるのです。

 

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