今回は、任意売却物件を購入したいあなたが任意売却の業者を見分ける3つの質問についてお伝えしていきます。あくまで、任売物件を買うにあたっての見分け方です。
住宅ローンの支払いに困っていて、住宅を任意売却したいと相談をするケースとは異なるのでご注意ください。
では、ここから任売業者をチェックするための質問の3つを挙げていきます。任売物件を買いたいあなたは具体的に実際に確認してくださいね。
任売業者であるか?
基本的なこととして、任意売却はすべての不動産業者がやっているわけではありません。なぜなら、手間が他の取引にくらべて多いからです。
債権者(抵当権者)が複数いたら、配分を考えハンコ代を考える。サービサーと価格の調整をしたり、通常の不動産の売買ではすることがない仕事が発生してきます。
また、債務者(居住者)ついても引越し代と立ち退きの問題があります。そのため、民法の権利関係が実務的にくわしくないと処理できないことが多々あります。
他にも、譲渡担保を実務的に使ったことがあるとか。どれだけ、法令のことも細かくしっておくかでやれることの範囲がかわってきます。
基本的には、債権者との調整ですが、その中で任意売却業者は通常の不動産取引に比べ知っておかなければならないことが多いのです。
そのため、不動産業者であればどこでもいいわけではありません。任意売却の経験がないと信頼して以来できません。なので、下記のことを質問してみましょう。
業者にさりげなく確認しましょう。年間5件以上やっていれば、おおむねOKです。あとは、キャリアですね。
どれくらいの期間をやっているのか。なぜこれが重要かというと、年数やっていると保証会社等の債権者と関係ができているからです。
関係ができていれば、保証会社にいろんなことを不動産業者が聞きやすいです。その結果、任意売却がうまくいきやすいわけです。
抵当権者が複数いた場合
不動産業界というのは、もっともらしく見せるのが得意な業界です。任意売却をほぼやっていなくても、素人相手だとそれらしいことを言えます。
ただ、本当に任意売却をやっている人とそうじゃない人というのは、実務的な質問をすればはっきりわかります。
例えば、複数の抵当権者がいた場合にどのようにするのか質問してみましょう。聞けば失礼って思われるなんて考える必要はありません。
以前に任意売却で物件を購入しようとした時に、複数の抵当権者がいたので不動産業者に断られたという話をしてみてください。
抵当権者が複数いる場合の対応
抵当権者が複数いる場合、任意売却はかなり難易度が高いです。それは、順位が下の抵当権者も同意しなければ任意売却は成立しないからです。
しかし、これは一定の年数をやっていれば必ず何度かはぶち当たる実務になります。なので、任売業者が本当に任売をやっているのか確認です。
査定の方法を聞く
インターネット上では、任意売却の成功率をうたっている業者がそれなりに多くいます。成功率というのは、広告でうたっている情報なので本当かどうかわかりません。
また、あの成功率というのは弁護士の裁判の勝訴率みたいなものと一緒で、売れる場所や売れる物件だけの依頼を受けて、他のものは受けないという手法を使っている可能性が高いです。
なぜなら、その方が債権者(保証会社・サービサー)からこの不動産業者の任意売却は、いつも成功しているという評判になり再び依頼されるからです。
なので、任意売却の成功率が正しいかどうか判断つきません。そこで、私がおススメするのはどんな査定をしているのか確認するということです。
一般的に、任売業者は高く売るよりも早く売るということを主眼に置いています。それは、任意売却の後に控える競売にではできるだけ回したくないためです。
そのため、任意売却は安く売りだされる傾向があります。もちろん、全部ではありません。残債との兼ね合いもあるので、全部安くは売りだしません。
とはいえ安く売りだすケースが多いので、その時に、どんなものを指標に査定しているのか聞きましょう。
任売の査定は何をつかっていますか?
この質問については、飯のタネなので教えてくれない可能性があります。その場合は、自分から聞いてみましょう。
一般に広く査定に使われているのは、レインズの取引事例、国土交通省の土地情報システム、これにプラスして建物は、国税庁の「建物の標準的な建築表」を利用しています。
これらの安いものをピックアップし、あとは近隣の競売の落札結果をつけることが多いです。
仮に、この答えにAIを利用していると言えば、もうその業者とはお付き合いしないようにしましょう。
なぜなら、AIでは任売物件が相場なみの価格に査定されてしまう可能性が高いです。恣意的にピックアップしないと相場よりも安く物件は手に入りません。
そこのところをしっかりと確認してみてください。話のながれで、AIでやられてますか?とか競売も見てますか?って聞いて、競売の落札価格も利用していますよって答えるとOKです。
まとめ
今回は、任売物件を買う際にどんな任意売却業者にお願いするのか。それを見極めるために、3つの質問を用意しました。
不動産業者は、本当にほぼやっていないことでも知った風に話すのが得意です。ずっと、営業メインの仕事であるための弊害だと思います。
今回は、質問で本当に任意売却をこれまでにやってきているのか。それとも、キャリアがない人を見分ける人のための質問をお伝えしました。
これ以外にも、相手との相性はとても重要です。どんなにスキルがあっても相性の合わない人とは付き合わないようにしましょう。
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